イワサキ経営スタッフリレーブログ

2023.08.13

「成年後見制度」とはどんな制度?

「成年後見制度」とはどんな制度?聞いたことはあるけど…よくわからない、よく知らない。しかし、他人事ではない制度。今回はそんな「成年後見制度」についてお伝えします。
成年後見制度とは、認知症・知的障害・精神障害等により、判断能力が不十分な方ご本人の権利を守る制度です。では、どのように守ってくれるのでしょうか?
成年後見制度は、「法定後見制度」と「任意後見制度」の二つに分かれます。

〇法定後見制度とは

家庭裁判所によって後見人等が選任され、その後見人等が被後見人等(後見人等を付けられた人)の権利を守る制度です。
法定後見制度もその中で3段階に分かれており、本人の判断能力の状態により、家庭裁判所によって「補助人」「保佐人」「成年後見人」が選任され、本人の利益を考えながら保護や支援をします。

例えば、成年後見人は介護施設に入所するときの契約、不動産や預貯金の管理、遺産分割協議、本人がした契約の取り消しを本人の代わりにしたりすることができます。

〇任意後見制度とは

本人の判断能力がある間に、あらかじめ自らが選んだ代理人(任意後見人)を決めておくことができる制度です。また、どのような保護や支援をお願いするかも本人と任意後見人の話し合いで決めることができます。本人が元気なうちに、公正証書で契約をしておく必要があります。

法定後見制度と任意後見制度の一番大きな違いは、法定後見制度は成年後見人を裁判所が選任し、任意後見制度は任意後見人を自分で決めることが出来るところです。

法定後見制度では、後見人として司法書士や弁護士が選任されることがあります。仮に被後見人が元気だったときに自分の後見人を親族にしたいと思っていても、任意後見制度の手続きをしていないと本人の希望にそぐわないことがあります。

高齢社会の日本では、成年後見制度の利用の申し立て件数が増加傾向にあります。

年をとると判断する力はあっても、身体の衰えはどうにもなりませんし、判断能力が不十分になる場合もあります。自分がそのような状態になった時、家族がどのようなことに困るのかを予め想定をして対策していくことが大事です。

イワサキ経営グループ相続資産税課沼津 木村光希

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