イワサキ経営スタッフリレーブログ

2012.06.28

名監督 ~鈴木 聡~

 プロ野球の人気低迷が叫ばれていますが、それでもスポーツニュースではほぼ毎日話題に取り上げられています。取り巻く状況は厳しいのでしょうが、まだまだ根強い人気があると感じます。そのプロ野球、シーズンも順調に消化され、今年も各チームの戦況が明らかになってきました。予想通りというチームもあれば、 こんなはずではなかったというチームもあるでしょう。

プロ野球では監督の存在を全面に出して、チームを表現することがよくあります。サインプレーが頻繁にあるスポーツの特性から、特に野球はトップである監督の位置付けが大きいのかもしれません。特に敗けた時などは監督の采配、責任論がすぐ上がり、否が応でも監督の存在感が浮揚します。その監督ですが、名選手は必ずしも名監督にあらずと言われることがあります。優れたホームランバッターが、必ずしも全員優れた監督になるわけではないということです。確かに考えてみれば、現場のヒーローとチームのマネージメントでは、求められる資質は違ってくるのでしょう。
この名選手、これを企業に例えてみればスタープレイヤーとして得点を稼ぎ出すのは、優秀な成績を上げる営業マンと言えるかもしれません。また緩急を自在に操る名投手、華麗なる守備を魅せるプレイヤーは、優れた製品を作り出す職人さんといったところでしょうか。ただし、先の野球になぞってみれば、優秀な営業マンが必ずしも全員優秀な経営者になるとは限らない。或いは、優れた製品をつくることの出来る職人さんが、必ずしも全員優良企業をつくるとは限らない、ということにもなるのでしょう。
実は企業経営者にお会いする中で、素晴らしい製品を生産しているにもかかわらず、業績にそれが反映されていないケースをしばしば見ます。名選手が名監督になっていない事例です。この打開にはいくつかのパターンがあります。そのひとつに、苦手分野をカバーする専門家活用の工夫が挙げられます。現場が得意であればよりそこに集中するため管理部門の負担を減らすことは有効です。法務部門や経理部門などは専門家の活用次第では本業を更に伸ばすことができますが、意外とそこが手つかずになっています。名選手であり名監督の成功事例の背景にも、優秀な専門コーチの活躍がよく見受けられます。他の知恵の活かし方再考に、収益獲得のヒントがあるのです。

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