イワサキ経営スタッフリレーブログ

2010.05.31

最近願うこと ~小宮山 麗子~

 今日(5月11日)の朝刊で、目を引いた記事は、3つある。一つは、「国の借金、過去最大の882兆円」という記事。二つ目は、「福祉・消費税収との差拡大」という記事。最後は、「谷亮子氏、民主から出馬」という記事である。

一つ目の記事は、言葉通り、2009年度末の国債や借入金などをあわせた「国の借金」総額が過去最大を更新して882兆円に達したという内容である。日本の財政状況は、国際的にも突出して悪いこと。今のところ、日本国債は金が余っている国内の銀行・生保等による保有比率が高いため、金利が上がりにくい構造になっているが、政府が財政再建に向けた具体的な道筋を示さなければ、日本の財政の信認問題が顕在化するのではないかということについて説明されていた。最後にこの記事は、政府再建には、消費税率引き上げを含む税制の抜本改革が避けられないが、現状の日本の消費税率5%というのは、諸外国(スウェーデン25%、英国17.5%、ドイツ19%・・・)に比べて最低水準であると締めくくっている。
二つ目の記事には、一つ目の記事締めを受けて、消費税を財源とする「福祉目的」の歳出に対して消費税収入の不足額は過去最大の約9兆8千億円に達したこととある。消費税収は足りないのだ。
だが、昨年末に出た『日本の論点2010』(文芸春秋)に、消費税増税論争について面白い論文が掲載されていた。「日本経済の財政はまだ余裕がある。消費税増税は、日本経済の回復を待ってからでも何も遅くはない」という論旨だった。その財政の余裕とは、日本の個人が所有する1400兆円余りの個人資産であるとする。これは、日本が抱える債務800兆円の2倍弱にあたる。だから日本はその貸借対照表上、大丈夫なのだという。
つまりこれは、個人資産が1400兆円あるなら、国家の資産が1400兆円あるのと同義である。だから大丈夫という論旨だと理解した。そういえば、平成22年税制改正は、「増税」オンパレードだった。民主党政権が行う4回の税制改正は、「増税」一本だと言われている。(4回分続けば、の話だが。)つまり、所得税で個人所得=国家資産とし、相続税で個人資産=国家資産とするということではなかろうか。
考えるに、消費税増税もきっと避けては通れない。同時に、その他の税目も増える方向は定まっている。個人が汗と涙で稼得した所得と資産を国家に差し出さなければ、日本の財政はどうにもならないのだ。ならば、この税金を使って実行される日本の政策が目先の選挙にとらわれたものではなく、100年の将来を見据えた政策であってほしいと切に願う。しかし、3つ目に目を引いた記事は、「谷亮子氏、民主から出馬」という記事だった。
国民として、将来を見据えて選挙に参加し、政治に参加し、日本の将来を変えていきましょう!!

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