すぐできる!診療所経営工夫アイデア♪

2019.09.26

患者様からの問合せに対する「受け答えネガティブリスト」を作成し、ルール化

第3章 業務効率の向上、人材育成のための工夫

工夫内容

事務スタッフ用の患者様からの問合せに対する「受け答えネガティブリスト」を作成し、「医療行為につき返答不可」の線引きを明確化した。

POINT1 導入のきっかけは?

コンサルタントの提案(看護師と事務スタッフの衝突を防ぐルールづくり)。

「熱が出たのでどうすればよいのか?」との患者様からの電話の問い合わせに、ベテランの事務スタッフがカルテを見て解熱剤の処方を確認し、「座薬を入れてください」と対応したことにある。

このスタッフは、忙しい看護師と医師の負担を軽減しようと、親切心から自分のわかる範囲で答えていた。

一方、看護師は、「投薬は医師の指示の下の看護師の業務だ」と主張した。

POINT2 どのように運用しているか?

現状のままでは医療過誤に発展する可能性もあるとの問題意識の下、院長を中心に全員で話し合い、患者様からの問合せに対して事務スタッフが返答してはならないもの(ネガティブリスト)を「医療行為自体に関するすべての問い合わせ」に限定する旨のルールを定めた。

POINT3 どのような効果が出ているか?

ルールを順守し、患者様からの電話問い合わせのうち医療行為に関するものは、事務スタッフがカルテを看護師に渡し、医師と看護師が対応することで、スムーズな連携ができるようになった。

このブログは、医療・福祉経営に特化した全国の職業会計人による協働体、メディカル・マネジメント・プランニング・グループ(MMPG)会員が「職種を問わず、すぐできる!」のコンセプトで収集した事例のうち、より効果的であると思われるものを再集約した究極の「診療所経営工夫アイデア」集です。もちろんMMPG会員たるコンサルタントが実際に関わったケースを基に、わかりやすく編集されております。